この記事は一休.com アドベントカレンダーの20日目の記事です。
はじめまして、宿泊サービスのUIデザインを担当しています河村です。
一休のデザイナーは部署ごとに在籍チームが異なります。私は長い間、営業企画部デザイナーとして働いていましたが、今年4月よりプロダクト開発部UIデザイナーとして働いています。(本ブログでは、前者をWebデザイナーとします)
WebデザイナーとUIデザイナーをやってみて、多くのことが「違った」ので、どんな違いなのかをお話させていただきます。
1) 仕事内容の違い
2) 必要なスキルの違い
3) 仕事の進め方の違い
4) まとめ
仕事内容の違い
ビジュアル表現に特化
一休のWebデザイナーの主な業務内容は、トップページなどの更新作業、施設紹介ページ、特集・企画販促ページ、メールマガジン等の作成です。ページ全体のビジュアルを管理しているので、一つ一つの画像の選定などサイト全体の雰囲気作りに欠かせない役割です。
私は、施設の魅力をユーザーに届けることをゴールにして、施設の世界感を感じさせるページ作りを意識して行っていました。
操作性の向上に特化
一方、UIデザイナーの主な業務内容は、ユーザーが「使いやすい」と思うデザインを実現することに特化しています。宿泊プランがすっきり整理された構図、見やすいカラーリング、最適な文字の大きさ、使いやすい検索機能などを意識して、ユーザーにとって使い勝手のいいサイトを目指しています。
基本的には予約のコンバージョン率向上を目的として改善を繰り返しますが、予約には関係ない部分でも使いやすさや見やすさを良くする為の改善もあります。具体例としましては、宿泊料金表示を即時ポイント利用での割引後の料金表示に切り替えるられる機能を追加したり、フォトギャラリーのサムネイル表示の追加などを行いました。
必要なスキルの違い
意匠力
Webデザイナーの必要なスキルは「意匠力」です。施設の魅力をユーザーに届けるページ作り、時としてインパクトを残せるページ作りなどを行いますが、オシャレだったり、かっこいいといった見た目の印象、装飾的考案が大切です。
設計力
一方、UIデザイナーの必要なスキルは「設計力」です。ユーザーの目線に立ってユーザーが抱える問題の本質を考え、それらを解決するための設計をし、表現や形を作っていくことが重要です。
Webデザイナーは、多くの場合、施設側や営業担当から指示書があるので、何を見せたいかの意図をくみ取りデザインで表現する流れですが、UIデザイナーは、今何が問題で、こうやったら使いやすくなるのではと仮説を立てるなど、デザインをするまでの過程がとても重要になります。
仕事の進め方の違い
ビジュアル的なクオリティの追求を自分だけで行える
Webデザイナーは営業担当や施設との調整はありますが、作業の進行自体は一人で行います。納期内であればビジュアル的なクオリティを突き詰めることに時間を割くことができます。
共同作業ならではのルールがある
一方、UIデザイナーはマーケティングやエンジニアとの共同作業なので、作業の進行は自分だけの判断では進められません。また、エンジニアと認識合わせなどを文章に残すのも重要で、やりたいこと、なぜやるかなどを案件ごとに言語化します。
個人プレーからチームプレーとなったことで、自分のタイミングでリリースできないことにストレスを感じたり、言語化する作業が煩わしく感じたりすることもありました。 しかし、リリース前に必ずレビューが入ることでミスを防げたり、なぜやるかというのを文章で残すことで、自分自身も思考の整理ができたり、過去のリリースを振り返る際にも役立ってます。
まとめ
一休においての各デザイナーの違いについて、簡単にまとめてみました。あくまでも私が個人的に感じたことなので、一般的な「WebデザイナーとUIデザイナーの違い」とは異なるかもしれません。
目的別チームで各々作業している一休のデザイナーですが、「一休らしい綺麗なサイト」や「高級感を感じるデザイン」を作りたい、というのは共通して目指していることです。そのために私たちデザイナーは、デザインの力(意匠力、設計力)を駆使して、「美しく機能的なサイトで宿泊先を選んでいる」という、ユーザーの心地よい体験を叶えるべく、改善を繰り返します。
一休では、ともに良いサービスをつくっていく仲間(デザイナー/エンジニア/マーケティング)を積極募集中です。応募前にカジュアルに面談をすることも可能ですので、お気軽にご連絡ください。
明日は @hayatoise さんによる「読書合宿のお話」です。お楽しみに!